#BlackLivesMatter ~声をあげないことは悪なのか~
ジョージ・フロイドさんが警察に首を膝で押さえつけられ殺害された事件。
一向になくならない黒人差別に対して #BlackLivesMatter という黒人差別反対デモが世界中で起こっている。
ある投稿をみて感じた疑問
この事件が起こった数日後、Karlie KlossがInstagramとTwitterに、ごく関係のない、日常的な投稿をした。
そして、その投稿には、非難のコメントが多く寄せられた。
Twitter、Instagramでは、「今はこういう投稿をするときじゃない」「あなたにはガッカリ」「空気読んで」といったような返信が並んでいた。
その時は、私はこの返信たちにかなりの違和感を覚えた。
Karlieが、何か差別的な発言をしたり侮辱を行ったりしたのなら、非難されるのは理解できる。
が、彼女は何もしていない。
差別を糾弾「しない」ことで非難されるのがなぜか、あまりわからなかった。
世界で何が起こっていようと、誰しもそれに対する意見を述べる自由があるし、述べない自由もある。
声を挙げる義務を人々が押し付ける理由が理解できなかった。
もちろん黒人差別は許されるべきものではないし許してはいけないもの、
でもそれに対して賛成も反対も評していない、ニュートラルな人に対して非難するのはどうかと思っていたのだ。
「差別しないだけではだめ、反差別主義者にならないと。」
その後、Instagramなどであるキャッチフレーズをよく見かけるようになった。
‘It is not enough to be non-racist, we must be anti-racist’
「差別をしないというだけでは十分ではない。差別に反対しないといけない」という意味だ。
この言葉を何度も見るうちに、私は子供の頃に聞いたことがあった言葉を思い出した。
「いじめは、いじめをする人だけじゃなくて傍観者にも責任がある」
いじめに加担していなくても、それを見て見ぬふりをしたら、加害者と同じ。
だから、いじめを無視するのではなく、いじめられている人を助けよう。
それと同じことだと気づいた。
Karlieのファンが非難していたのは、その「見て見ぬふり」を(してるつもりはないかもしれないが知らず知らずのうちに)してしまっている彼女の態度だったのではないか。
今の時代、誰でもリアルタイムで思っていることを発信できる。
特に有名人は、投稿をすれば何百・何千万人のフォロワーへ声を伝えることができる。
その分彼らに伴う責任も大きく、プラットフォームをどう使うか考えなければならないのだ。
考え方が変わった
ここまで淡々と文章を書いているが、このように考えがまとまるまで何日も色々気持ちを思いめぐらせていた。
今でも、悪いことを悪いと言わなければいけない訳ではない、と思っている。
ただ、全員に声を挙げる責任はあるのではないか。
特に、皆が自分の声を伝えられる場がある・発信できる現代だからこそ、黙っているということが罪にも近いものとして扱われるのかもしれない
だって、なにか発信することで、それを見た人がその問題について知ったり、考えてくれるきっかけになるかもしれないのに、それをしないのは「しないことを選択」していることになるから。
自分のこととして考えてみたときに、このまま何もせず声も挙げなかったら、たぶん後悔するとおもった。
署名と寄付に加えて、Instagramで黒人差別について意見を書いた。
まだ勇気がなくてStoryにしてしまったけど、周りにどうみられるか恐れて投稿できなかった昔よりはまともになったとおもう。
#BlackOutTuesday の黒い画像を投稿したら病んでいるのかと心配した友人が何人かいたので、少なくともこの運動を知らなかった彼らには私の声を届けられたはずだ。
そして、このブログを書くことに決めた。
この2週間くらい、色んな人の色んな意見を見て、正直何が正しいのかわからなかったし、自分が何をするべきかすごく考えた。
結果は、今までブログに書いてきた通りだ。
出来ることを、考えていきたい
実際のところ人々が発信したからといってその成果が完全に出ているかというと、そういうわけでもないだろう。
「2,800万人以上が「#BlackoutTuesday」のタグを投稿をしているが、ジョージ・フロイドのための正義を求めるhttps://t.co/OM68Op2hPXの請願書には、1,380万人の署名しか集まっていない。」 https://t.co/1xUujc7ded
— Maïka (@24hoursforKloss) 2020年6月5日
このように今の運動が広がった結果、見た人に本来の意図が伝わらず、ただ薄っぺらく投稿するだけになってしまっているということも言われている。
それでも、何かするという意識を持つことは、何もしないところからは前進している。
だから、そのままで終わらせてしまうのではなく、何をすべきなのか、なぜすべきなのか、常に考え続けて、この2週間ほど悩み思い至ったことを忘れずにいたいものだ。
署名「Justice for George Floyd」
https://www.change.org/p/mayor-jacob-frey-justice-for-george-floyd
寄付「Official George Floyd Memorial Fund」
https://www.gofundme.com/f/georgefloyd